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大腸がん検診

40歳過ぎたら…大腸がん検診を受けて
がんの死因の中で女性では1位、男性では肺に次いで2番目に多い大腸がんは、数年後には全体でも最多になるとの予想もあります。
大腸がんは進行が遅く、早期に発見できれば完治する可能性が高いく、大腸がんは検診の有効性が確かめられています。
大腸の構造
大腸は、主に水分の吸収を行い、便を作る役割を担っています。
便の中には食物の残りかすや、はがれ落ちた腸内の細胞、さまざまな細菌が含まれています。
大腸は、全長約1.5m~2m、直径約5~7cm(小腸の2~3倍)で、小腸を時計回りに取り囲むように位置しています。
大腸は、盲腸、結腸、直腸に区分され、結腸はさらに上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸に分けられます。

大腸がんとは
大腸がんは、大腸(結腸・直腸・肛門)に発生するがんです。
便が長い間貯留しているS状結腸と直腸にがんができやすいといわれています。
大腸がんにかかる方は増加傾向にあり、がんによる死亡数でも胃がんを抜いて第2位になりました。

大腸がんの罹患率と死亡数
男性はおよそ10人に1人、女性はおよそ12人に1人が、一生のうちに大腸がんと診断されています。
(2019年データに基づく累積罹患リスク)
出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)

がんでの死亡数
大腸がんは女性のがんによる死亡数の第1位です。
男性は28,080人、女性は24,338人の方が大腸がんで亡くなっています。(2021年)
出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計

大腸がん検診と判定後の流れと精密検査
検診の対象者 | 一般的には40歳以上の方が対象となります。 |
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検査方法 | 大腸がん検診では便を検査することでがんにかかっているかどうかを調べることができます。 大腸がんがあると便が腸内を移動する際に便と組織が擦れて血液が付着します。 便潜血検査では便に地が混ざっているかどうかを調べ、目に見えないわずかな出血も検知することが可能です。 便の採取は自宅で行う事が出来ます。便の表面を採便用の棒でまんべんなくこすり、通常2日間の便を採取します。 食事制限の必要もない簡単な検査です。 |

検診の判定
(1)がんの疑いなし(精密検査不要)と判定された場合
検診の結果、「がんの疑いなし(精検不要)」と判定された場合は、次回(1年後)のがん検診を受けてください。
血便、腹痛、便の性状や排便の回数の変化があらわれた場合は、次回の検診を待つのではなく、すぐに医療機関を受診しましょう。
(2)がんの疑いあり(要精密検査)と判定された場合
検診の結果、「がんの疑いあり(要精密検査)」と判定された場合は、必ず精密検査を受けてください。
大腸がんは毎日出血しているわけではありませんので、1日分でも便潜血検査陽性となったら精密検査を受ける必要があります。
なお、便潜血検査をもう一度受けることは精密検査の代わりになりません。
大腸がんがあっても症状が出ないことはよくあります。
「次回の検診まで待とう」、「症状がないから大丈夫」などと自己判断はしないようにしましょう。
もともと痔がある場合でも、痔が原因で出血しているのか、あるいは大腸がんやポリープのために出血しているのかは精密検査をしないと分かりません。自己判断をせずに、必ず精密検査を受けましょう。
最近受けた大腸内視鏡検査で異常なしだったが、その後の便潜血検査でがんの疑いあり(要精密検査)となった場合、人によっては大腸に病変がなくても繰り返し便潜血検査が陽性になることがあります。
直近の大腸内視鏡検査で異常がなく、その後の便潜血検査で陽性だった場合に、草加病院にて大腸内視鏡の検査をお勧めします。
当院では苦痛の無い検査を実施しています。